专利摘要:

公开号:WO1992012528A1
申请号:PCT/JP1992/000015
申请日:1992-01-10
公开日:1992-07-23
发明作者:Masakazu Ichikawa;Shigeyuki Hosoki;Fumihiko Uchida;Shigeo Kato;Yoshihisa Fujisaki;Sumiko Fujisaki;Atsushi Kikugawa;Ryo Imura;Hajime Aoi;Kiyokazu Nakagawa;Eiichi Murakami
申请人:Hitachi Limited;
IPC主号:G11B9-00
专利说明:
[0001] 明 糸田 書 表面原子加工方法および装置
[0002] 〔技術分野〕
[0003] 本発明は、 固体表面の微細加工方法および装置に係 り 、 特に、 極微細素子の作成や超高密度の情報記録の ために利用する こ と ができ るよ う に、 固体素子表面を 原子スケールで加工する こ と を可能と した新規な表面 原子加工方法およびその方法を実旌するために好適な 装置構成に関するものである。
[0004] 〔背景技術〕
[0005] 近年の情報社会の進展は目覚ま し く 、 よ り多く の情 報を よ リ髙密度で記憶でき る技術の開発が要求されて いる。 現在、 半導体素子やフ ァ イルメモ リ 一の研究分 野ではナノ メータ スケールの微細化、 高密度化が進め られているが、 将来的には原子スケールでの微細加工 や微細記録を可能とする技術が求め られている。
[0006] 原子スケールでの微細加工 · 記録を可能な ら しめ得 る技術と して、 これまで種々 の提案がなされてきてい る。 その中で、 将来有望な技術と 目 されているものに、 S T M S canni n g Tun ne ling M i c ro s cope ) の技 ί¾"を 利用 したものがある。 なお、 この S Τ Μの技術そのも のについては . 米 S特許第 4 , S 4 3 , 9 9 3号明細 書中に詳し く 開示されている。 上記した S T Mの技術を利用 して原子スケールでの
[0007] 加工 ' 記録を行なう方法の一例は、 "NATURE" Vol.344
[0008] (1990) PP.524-526 に示されている。 そこでは、 超高
[0009] 真空雰囲気中で 4 Kの極低温に保たれたニッケル表面 ί 上にキセ ノ ン原子を分散して吸着させておき、 この分
[0010] 散吸着しているキセノン原子を、 一個ずつ、 S T Mの
[0011] 探針とキセ ノ ン原子との間に働く フ ァ ンデルワールス
[0012] 力を利用して探針先端に引き付けて、 ニッケル表面上
[0013] の所定位置に移動させている。 そ して、 この操作を何
[0014] 度も繰り返すこと によって、 キセノ ン原子を所定の文
[0015] 字パタ ーンに沿って配列し、 この文字パターンを S T
[0016] Mで読み取ることが行なわれている。 また、 別の一例
[0017] が、 "Appl. Phys. Lett." Vol.55, No.13 ( 1989) pp.
[0018] 1312-1314 に示されている。 そこでは、 S T Mの探針
[0019] を試料表面に衝突させる こと によ り、 試料表面上に機
[0020] 械的に微小な穴をあけて加工 · 記録を行ない、 その穴
[0021] を S T Mで観察する こ と が行なわれている。
[0022] しかしながら、 前者の従来例においては、 ニッケル
[0023] 表面にキセノ ン原子を吸着させるために 4 Kという極
[0024] 低温と超高真空雰囲気が必要であ り、 室温や空気中で
[0025] は使用できない上に、 キセ ノ ン原子を所望の文字パタ
[0026] ―ンに沿つて並べるためには非常に長時間を要する と
[0027] いう . 芙用上の大きな問題点がある。 また、 後者の從
[0028] 来例においても、 機械的に六を形成する こ と によっ て 加工 · 記録を行なっているため、 加工 ' 記録に非常な 長時間を要する上に、 加工穴の大きさが原子スケール よ り もはるかに大き く ( 5 n m程度に) なって しまう と云う問題点があ り、 実用化は困難である。
[0029] 〔発明の開示〕
[0030] 本発明の目的は、 上記した従来技術における問題点 を解決し得る、 新規かつ独自の表面原子加工方法およ び装置を提供する こ と にある。
[0031] 即ち、 本発明の 目的は、 室温や空気中においても原 子スケールでの表面加工を可能とする表面原子加工方 法を提供する こ と にある。
[0032] 本発明の他の目的は、 高速での原子スケール加工を 可能とする表面原子加工方法およびその方法を実施す るための装置も提供する こ と にある。
[0033] 上記目的を達成するために、 本発明によれば、 以下 に示すよう な表面原子加工方法および装置が提供され る。
[0034] すなわち、 本発明によれば、 加工 · 記録を施すべき 試料の表面に対向して尖端を有する探針を配置し、 該 探針と上記試料との間に > 上記試料を構成する原子ま たは上記探針を構成する原子を電界蒸発させるに足 り る電界を形成するための電圧を印加して、 上記試料を 構成する原子を電界蒸発させて試料表面から饑脱させ るかまたは上記探針を構成する原子を電界蒸発させて 試料表面に付着させるこ と によっ て、 上記試料表面に
[0035] 原子スケールでの加工 * 記録を施すこ と を特徴とする
[0036] 表面原子加工方法が提供される。
[0037] 9» また、 本発明によれば、 加工 · 記録を施すべき試料
[0038] の表面に対向して尖端を有する探針を配置し、 該探針
[0039] と上記試料と間に上記試料表面の原子配列に変化を与
[0040] えない程度の電圧を印加して、 上記探針と上記試料と
[0041] 間に流れる トンネル電流が一定となるよう に上記試料
[0042] 表面に対して垂直方向における上記探針の位置を制御
[0043] しながら、 上記探針を上記試料表面に対して平行方向
[0044] に走査せしめ、 この走査過程の途中において、 上記試
[0045] 料を構成する原子または上記探針を構成する原子を電
[0046] 界蒸発させるに足り る電界を形成するための電圧を上
[0047] 記探針と上記試料との間にパルス状に印加して、 上記
[0048] 試料を構成する原子を電界蒸発させて試料表面から離
[0049] 脱させるかまたは上記探針を構成する原子を電界蒸発
[0050] させて試料表面に付着させることによって、 上記試料
[0051] 表面に原子スケールでの加工 · 記録を施すこと を特徴
[0052] とする表面原子加工方法が提供される。
[0053] また、 本発明によれば. 加工 · 記録を施すべき試料
[0054] の表面に対向して尖端を有する探針を配置し、 該探針
[0055] と上記試料と間に上記試料表面の原子配列に変化を与
[0056] えない程度の電圧を印: 5Πして、 上記探針と上記試料の
[0057] 間に流れる トンネル電流が一定となるよう に上記探針 の上記試料表面に対して垂直方向における位置を制御 しながら上記探針を上記試料表面に対して平行方向に 走査せしめ、 この走査に伴う上記探針の上記試料表面 に対して垂直方向における位置の変化を画像情報と し て上記試料表面の状態を画像化 して表示する よ う に構 成された走査 ト ンネル顕微鏡を用いて、 上記探針の上 記した走査過程の途中において、 上記探針に上記試料 に対して上記試料を構成する原子を電界蒸発させる に 足 り る負の電圧をパルス状に印加して上記試料構成原 子を電界蒸発させて試料表面から離脱させる か、 また は上記探針に上記試料に対 して上記探針を構成する原 子を電界蒸発させる に足 り る正の電圧をパルス状に印 加して上記探針構成原子を電界蒸発させて試料表面に 付着させる こ と によっ て、 上記試料表面に原子スケー ルでの加工 · 記録を施すこ と を特徴とする表面原子加 ェ方法が提供される。
[0058] また、 本発明によれば、 加工 ' 記録を施すべき試料 の表面に対向 して尖端を有する探針を配置し、 該探針 と上記試料と間に上記試料表面の原子配列に変化を与 えない程度の電圧を印加して、 該探針と上記試料と間 に流れる トンネル電流が一定と なるよ う に上記探針の 上記試料表面に対する垂直方向位置を制御 しながら、 上記探針を上 d試料表面に対して平行方向に走査せ し め、 この走査に伴う上記探針の上記試料表面に対する 垂直方向位置の変化を記億させ、 次いで上記探針を上 記走査軌跡に沿って再び走査させかつ上記探針を上記 の記憶された垂直方向軌跡に沿って移動させながら、 上記試料と上記探針との間に、 上記試料を構成する原 子または上記探針を構成する原子を電界蒸発させるに 足り る電界を形成するための電圧を連繞的も し く はパ ルス状に印加し、 もって上記試料を構成する原子を電 界蒸発させて該試料表面から離脱させるかまたは上記 探針を構成する原子を電界蒸発させて上記試料表面に 付着させることによって、 上記試料表面に原子スケー ルでの加工 · 記録を施すこ と を特徴とする表面原子加 ェ方法が提供される。
[0059] また、 本発明によれば、 探針と試料との間に流れる 卜ンネル電流が一定となるよう に制御しながら上記探 針を上記試料表面上で走査したと きに得られる上記探 針の垂直方向軌跡を特定の走査領域にわたって記憶し、 次いで上記探針を上記の走査軌跡に沿って再び走査さ せかつ上記探針を上記の記億された垂直方向軌跡また は該軌跡を変調した垂直方向軌跡に沿って移動させな がら、 上記試料と上記探針との間に、 上記試料を構成 する原子または上記探針を構成する原子を電界蒸発さ せるに足り る電界を形成するための電圧を連続的に印 加し - もって上記試料を構成する原子を電界蒸発させ て該試料表面から離脱させるかまたは上記探針を構成 する原子を電界蒸発させて上記試料表面に付着させる かして、 上記試料表面に原子スケールでの加工 ' 記録 を施すこ と を特徴とする表面原子加工方法が提供され る。 なお、 その際に、 上記試料を構成する原子を電界 蒸発させると きには上記探針に上記試料に対して負側 の電圧を印加し、 上記探針を構成する原子を電界蒸発 させると きには上記探針に上記試料に対して正側の電 圧を印加するものとする こと ができる。
[0060] 上記した本発明による原子スケール加工 · 記録方法 によれば、 以下に示すよ う な作用効果が得られる。 すなわち、 本発明によれば、 加工 ' 記録を施すべき 試料の表面に探針を対向配置し、 該探針と上記試料表 面との間に強電界を形成させる こ と によ り、 上記試料 表面に存在している原子を電界蒸発させて該原子を上 記試料表面から雜脱させるかあるいは上記探針表面に 存在している原子を電界蒸発させて該原子を上記試料 表面に付着させるこ と によ り 、 上記試料表面に所望の 加工 · 記録を施すと云う手法を採っているため、 容易 に原子スケールでの加工 · 記録が実現できる。
[0061] また、 本発明によれば、. 試料表面原子または探針表 面原子の電界蒸発を利用 して試料表面に加工 · 記録を 施すものであるから、 原理的には室温や空気中におい ても原子スケ一ルでの加工 · 記録が実現でき る。
[0062] さ らに、 本発明によれば、 S T Mの手法を利用 して 試料表面上を探針で走査しながら、 試料表面上の所望 位置に原子スケールでの加工 · 記録を施すこ と ができ るので、 加工 · 記録の髙速化が図れる。
[0063] さ らに、 本発明によれば、 S T Mの手法を利用して 試料表面を原子スケールで観察しながら該試料表面に 加工 · 記録を施すこ と ができるので、 試料表面上の所 望位置に正確に原子スケールでの加工 · 記録を施すこ とができる。
[0064] 本癸明の上記した以外のさ らに他の特徴並びにそれ に基づいて得られる作用効果については、 以下の実施 例を挙げての詳細な説明の中で順次明らかにされるで あろう。
[0065] 〔図面の簡単な説明〕
[0066] 第 1 図は本発明による表面原子加工方法の原理説明 図, 第 2図は本発明による表面原子加工装置の基本的 構成を示す概唣図, 第 3 図は本発明の一実施例になる 表面原子加工方法における探針に加工用の電圧を印加 するタイ ミ ングを示すタイムチャー ト図, 第 4図は本 発明の他の一実施例になる表面原子加工方法における 探針の走査軌跡と探針印加電圧との関係を示すタイム チャー ト図, 第 5 図は本発明のさ らに他の一実施例に なる複数の探針を用いた表面原子加工方法の原理説明 囡, 第ら- ¾は本発明のさ らに他の一実旌例になる表面 原子加工方法の原理説明図, 第 7図は本発明のさ らに 他の一実施例になる複写による表面原子加工方法の原 理説明図, 第 8 図は本発明のさ らに他の一実施例にな る多値記録を可能とする表面原子加工方法の原理説明 図, 第 9 図は本発明のさ らに他の一実施例になる表面 の平坦化加工を行なう表面原子加工方法の原理説明図, 第 1 0国は本発明の他の一実施例になる表面原子加工 装置の動作説明図、 第 1 1 図は本発明のさ らに他の一 実施例になる表面原子加工装置の動作説明図, 第 1 2 図は本発明による表面原子加工方法を利用 した原子メ モ リ装置の原理構成図, 第 1 3 図は本発明による情報 の記録 · 検出方法における記録 ト ラ ッ クの設定方向に ついての説明図, 第 1 4 図は本発明による情報記録 · 検出方法において記録媒体表面の原子配列が上記とは 異なる場合の記録 トラッ クの設定方向についての説明 図, 第 1 5 図は本発明による記録 * 検出方法における 記録および検出手段を媒体面に対して走査する方法に ついての説明図, 第 1 6図は本発明による記録 , 検出 方法における記録および検出手段を媒体面に対して走 査するための別の方法についての説明図, 第 1 7 図は 本発明による記録 · 検出方法における記録 · 検出の原 理についての説明図, 第 1 8 図は本発明によ る記録 ' 検出方法における記録情報の消去方法についての説明 ; 第 1 9 図は木癸明によ る記録 · 検出方 ¾;における 記録媒体上に確保された記録 ト ラ ッ ク についての説明 図, 第 2 0図は本発明による記録 ' 検出方法における 記録媒体上の記録 卜ラックの詳細構成例についての説 明図, 第 2 1 図は本発明による記録 ' 検出方法におけ る記録媒体上の記録卜ラ ッ クの別の詳細構成例につい ての説明図, 第 2 2図は本発明による記録 ' 検出方法 における記録媒体上の欠陥を修復する方法についての 説明図, 第 2 3図は本発明によるカセッ ト型原子レべ ル加工記録再生装置の概略構成図, 第 2 4図は本発明 によるカセッ 卜型原子レベル加工記録再生装置の斜視 図, 第 2 5図は本発明によるカセッ ト型原子レベル加 ェ記録再生装置における探針移動機構の別の構成例を 示す平面図, 第 2 6図は第 2 5図の A A ' 面における 断面図, 第 2 7 図は本発明によるカセッ ト型原子レべ ル加工記録再生装置を本体装置内に差し込んだ状態を 示す靳面概略図, 第 2 8図は本発明によるカセ ッ ト型 原子レベル加工記録再生装置を本体装置内に複数個装 着できるよう に構成した例を示す断面概略図, 第 2 9 図は本発明の表面加工方法を用いて n型電界効果 卜ラ ンジスタ を作製する方法の工程説明図, 第 3 0図は上 記工程を実施するために使用される装置の概略構成を 示す模式図, 第 3 1 図は複数の探針を用いて複数の集 積回路チップに同時に加工処理を施す様子を示す模式 図 . 第 3 2図は本発明による量子細線の炸製方法のェ 程説明図, 第 3 3 図は本発明による量子干渉素子の作 一 一 製方法の工程説明図, 第 3 4 図は本発明による量子干 涉効果を用いた差動増幅素子の作製方法の工程説明図, である。
[0067] 〔発明を実施するための最良の形態〕
[0068] 以下に、 本発明による表面原子加工方法の詳細につ き、 図面を参照して詳細に説明する。
[0069] 最初に、 本発明による表面原子加工方法における原 子スケール加工 ' 記録の原理について、 第 1 図を参照 して説明する。
[0070] 第 1 図に示すよ う に、 試料 4 の表面に接近させて尖 端を有する搮針 1 を対向配置し、 先ず、 探針電圧印加 用電源 3 よ り、 探針電圧切換用スィ ッチ 2 の接点 Aを 通じて、 探針 1 に ト ンネル電圧 (試料 4 の表面原子配 列に変化を与えない程度の電圧) V t を印加する。 つ いで、 平面方向走査手段 1 0 によって探針 1 を試料 4 表面に平行な面内で走査し、 この走査の間探針 1 と試 料 4 との間に流れる トンネル電流 I t を トンネル電流 検出回路 7で検出し、 該トンネル電流が一定に保たれ るよ う に、 垂直方向サーボ回路 8 と垂直方向位置制御 手段 9 によっ て探針 1 の垂直方向位置を制御する。 こ の探針 1 の走査過程のある点で、 探針 1 の垂直方向位 置をホールド してから、 スィ ッチ 2 を接点 A から接点 R に切 り換え、 電頹 3 よ り探針 1 に負の電圧 V i を印 加し、 探針 1先端と試料 4表面との間に試料表面原子 5 を電界蒸発させるに足り る電界強度 (約 1 V Z A以 上と見積も られる) の電界を形成させる。 このとき、 上記の電界強度を探針 1先端の直下に存在する試料表 面原子のみが電界蒸発し、 その周囲にある試料表面原 子は電界蒸発しないよ うな値に選定しておく ことによ り、 探針先端直下の試料表面原子のみを選択的に電界 蒸発させて試料表面から除去できる。 このよ う な試料 表面原子の電界蒸発現象を利用することによ り、 試料 表面上から任意の一個の原子だけを選択的に離脱させ て除去することが可能となる (同図 ( a ) 参照) 。 そ して、 探針 1 の走査過程の途中において、 試料表面上 の任意の複数点について上記した試料表面原子を電界 蒸発させる操作を行なわせるこ と によ り、 所望のパタ ーン状の加工 · 記録が可能となる。
[0071] また、 上記した探針 1 の走査過程の途中において、 スィ ッチ 2 を接点 Cに切 り換える ことによ り、 探針 1 の先端に存在する探針原子 6 を電界蒸発させるに足り る電界強度の電界を形成するような正の電圧 V 2 を探 針 1 に印加すること によ リ、 上記とは逆に、 探針先端 原子 6 を電界蒸発させることができる。 この探針 1先 端から電界蒸発した探針原子 6は、 試料 4表面に引き 付けられて、 探針 1先端に最も接近している試料 4表 面 卜の位置に付着すろか、 あるいは、 免の試料原子 5 の電界蒸発によって空位となっている原子位置に埋め 込まれるかするため、 試料 4表面上の任意の位置に、 原子一個一個の単位で探針原子を付加する こ と が可能 となる (同図 ( b ) 参照) 。
[0072] 上記したよ う に、 本発明による表面原子加工方法に おいては、 試料表面原子 5 または探針先端原子 6 の電 界蒸発現象を利用 しているため、 上述した表面原子加 ェのための操作は、 全て室温や空気中においても行な わせる こ とが可能であ り、 かかる方法によ り始めて実 用的な原子スケールでの加工 · 記録が実現され得る。
[0073] 以下に、 本発明による表面原子加工方法の具体的な 実施例について、 図面を参照して詳細に説明する。
[0074] 第 2図は、 本発明による表面原子加工方法を実施す るために使用する装置の基本的構成を示す。 この図に 示すよう に、 試料 4の表面に接近させて尖端を有する 探針 1 を対向配置し、 先ず、 探針電圧印加用電源 3 よ り、 探針電圧切換用スィ ッチ 2 の接点 Aを通じて、 探 針 1 に ト ンネル電圧 (試料 4 の表面原子配列に変化を 与えない程度の電圧) V t を印加する。 ついで、 X Y 走査回路 1 1 と平面方向走査手段 1 0 によって探針 1 を試料 4表面に平行な面内で走査し、 その間、 探針 1 と試料 4 の間に流れる ト ンネル電流を ト ンネル電流検 出回路 7で検出 し、 該ト ンネル電流を一定とするよう に - 垂直方向サーボ回路 8 と垂直方向位置制御手段 S によって探針 1 の試料表面に対する垂直方向位置を制 ― _
[0075] 御する。 このと きの探針 1 の平面方向走査の各点にお ける探針 1 の垂直方向位置 (第 3 図 ( a ) 参照) を記 憶装置 1 2 に記憶し、 制御用コンピュータ 1 3 を介し て画像表示装置 1 4 に探針 1 の垂直方向位置について の二次元分布像、 即ち試料 4表面の原子スケールでの 凹凸像 ( S T M像) を表示する。 この S T Mと しての 動作を行なっている過程において、 第 3 図 ( b ) に示 すタイ ミ ングで探針 1 に加工用のパルス電圧 V: を印 加する。 つま り、 試料 4上のある点において、 制御用 コンピュータ 1 3 から垂直方向サ一ボ回路 8およびス イ ッチ 2 に制御信号を送って、 その時の探針 1 の垂直 方向位置をホ一ルドした上でスィ ッチ 2 を接点 B に切 り換えるこ とによ り、 探針 1 に、 探針 1先端直下の試 料原子 5 を電界蒸発させるに必要な電庄 (V t h ) 以上 であって隣接する試料原子は電界蒸発させない範囲の 負のパルス電圧 を印加する。 この操作によ り、 試 料表面上の任意の位置における試料原子一倆を電界蒸 発させて試料表面上から除去することができる。 なお、 このパルス電圧印加の時間幅 (パルス輻) は、 探針 1 が試料表面上の原子 1個分を走査するのに要する時間 よ りも短く設定するのが望ま し く 、 具体的には 1秒以 下とするのがよい。
[0076] まナ- 試料 4表面の凹凸像 ( S T M像) を観察して いる過程におけるある点において、 その時の探針 1 の - - 垂直方向位置をホールド した状態で、 スィ ッチ 2 を接 点 Cに切 り換える こ と によ り、 探針 1 に、 探針の最先 端部に存在する探針原子 β を電界蒸発させるに必要な 電庄 ( V e v ) 以上であって膦接する探針原子は電界蒸 発させない範囲の正のパルス電圧 V 2 を印加する。 こ の操作によ り、 探針原子一個を電界蒸発させて、 該原 子を試料 4 の表面上に供袷する こ と ができる。
[0077] また、 上記した探針 1 の走査過程のある点において、 第 3図 ( c ) に示すよう に、 その時の探針 1 の垂直方 向位置をホールド した状態で、 探針 1 に、 先ず試料原 子 5 を電界蒸発させるための負のパルス電圧 を印 加し、 次いでその直後に探針原子 6 を電界蒸発させる ための正のパルス電圧 V 2 を印加する。 このよ う な操 作によ り、 先ず探針先端直下にある試料原子 5 を電界 蒸発させて除去し、 次いでその直後に上記した試料原 子の電界蒸発によって空位となっ た原子位置に探針原 子 6 を埋め込んでやる こ と ができる。 つま り、 試料表 面原子 5 を探針原子 6で置換してやるこ とができる。
[0078] さ らに、 第 2 図に示すよう に、 探針 1 自体を構成す る物質とは異なる物質 1 6.を探針 1 の先端に供給する 機構を設ける こ とによ り、 試料 4表面上に探針 1 の構 成原子とは異なる物質の原子を供給する こ と が可能で ある。 すなわち .. 探針構成物質とは異なる物質 i S を 加熱用ヒータ 1 7 に囲まれた空間内に貯蔵しておき、 _ _
[0079] 探針加熱用電源 1 5 を用いてヒータ 1 7 を加熱するこ と によ り、 供耠物質 1 6および探針 1 を加熱する。 こ れによ り、 供耠物質 1 6 が探針 1 の表面を拡散して、 探針 1 の先端に供給される。 この状態で、 探針 1 を試 料表面に対向させて、 探針 1 に探針原子 β を電界蒸発 させるための正の電圧を印加すれば、 探針先端に供給 された供給物質 1 6 の原子を探針先端から電界蒸発さ せて、 試料 4表面上に供給してやることができる。 こ の方法によれば、 供耠物質の種類を選ぶことによ り、 任意の種類の原子を試料表面上に供給してやることが できる。
[0080] 以上の操作によ り、 試料表面上からの試料原子の除 去、 試料表面上への各種原子の付着 (または埋込) が 可能とな り、 これによ り、 試料表面上に原子スケール での加工 · 記録を容易かつ精度よ く施すこ と ができる 次に、 本発明の表面原子加工方法の他の一実施例に ついて、 第 2図および第 4図を参照して説明する。 本 実施例においては、 第 2図の装置構成において、 先ず 試料 4 の表面原子配列に変化を与えない程度の ト ンネ ル電圧 V t を探針 1 に印加して、 該探針 1 を試料 4表 面上のある特定領域にわたって走査し、 このと きの探 針 1先端の垂直方向軌跡 Z。 を記憶装置 1 2 に記憶さ せておく (第 4図 ( a ) 参照) „ ついで、 搮針 1 に試 料表面原子 5 を電界蒸発させるに足り る電界を発生す る よ う な負の電圧 を印加して、 探針先端が上記の 記憶された探針軌道 z。 を再びたどる よ う に制御しな がら、 探針 1 を試料表面上の上記特定領域にわたっ て 再走査させる (第 4 図 ( b ) 参照) 。 これによ り 、 上 記 した特定の走査領域にわたっ て連続的に試料表面上 から試料原子 5 を電界蒸発させて除去する こ と ができ る。 第 3 図に示 した実施例では、 試料表面上の複数の 加工点について各点毎に加工用の電圧 V: をパルス状 に印加しているため加工に多く の時間がかかる が、 本 実施例では連繞した複数の加工点について加工用の電 圧 V t を継続的に印加 したま ま連続的に加工を行な う ため、 高速での原子スケール表面加工が実現できる。 なお、 探針原子 6 を電界蒸発させ得る よ う な正の電圧 V 2 を探針 1 に連繞的に印加して試料表面上の原子ス ケールでの連続加工を行な う場合も これと 同様である。
[0081] 第 5 図に本発明のさ ら に他の一実施例を示す。 本実 施例においては、 探針保持板 1 8上に複数本の探針 1 を保持させておき、 これら複数本の探針を一つの共通 の平面方向走査手段 1 0 を用いて試料 4 表面に平行な 面内で共通に走査するよ う に構成されている。 また、 各探針には、 それぞれ個別の垂直方向位置制御手段 9 や探針電圧切換用スィ ッ チ 2 , 探針電圧印加用電源 3 が設け られてお リ . これ らは第 3 図や第 ' 4 図に示 した もの と同 じ動作を行な う 。 各探針への印加電圧の制御 一 - およびその際の各探針の垂直方向位置のホ一ルド制御 は、 共通の制御装置 (制御用コ ンピュータ) 1 8 から の制御信号によって行なわれる。 この制御装置 1 8は、 第 2図における制御用コンピュータ 1 3 に対応するも のである。 かかる構成を採る こと によ り、 複数本の探 針による試料表面上のそれぞれ別の走査線に沿っての 原子スケール加工を同時に進める こと ができるので、 使用する探針数に比例しての加工の高速化が可能とな る c こ こで、 各探針によって加工形成させるパターン は、 探針毎に別々の加工パターンと してもよ く 、 ある いはすベての探針について同じ加工パターンと しても よい。 後者の場合には、 同じ記録パターンを量産する のに適する。
[0082] 第 6図に本発明のさ らに他の一実施例を示す。 この 実施例は、 電界蒸発を利用した本発明の表面原子加工 方法によって加工するのに適した試料表面の材質につ いてのものである。 すなわち、 試料表面の材質によつ ては、 試料表面を構成する原子間の結合力が強くて試 料表面原子を電界蒸発させる こと が困難な場合や、 逆 に結合力が弱くて複数の試料表面原子が塊となって電 界蒸発してしまう場合が考えられる。 しかし、 第 6図 ( a ) に示すよう に、 モリ ブデナイ 卜やグラ フ ア イ ト のよ うな層扰物黉を試料と して使招すれば、 この問題 点は解決できる。 つま り、 層状物質の原子層間は、 フ ア ンデルワールスカによっ て結合してお り 、 結合力が 極めて弱い。 このため、 探針 1 先端直下の試料原子の みを容易に電界蒸発させる こ と ができ、 試料 4表面か らー原子ずつ (あるいは一原子層ずつ) を容易に除去 する こ と が可能と なる。 また、 第 6 図 ( b ) において は、 試料 4 を構成する原子間の結合力や探針 1 を構成 する原子間の結合力を弱めるために、 試料表面や探針 表面に、 連続的あるいはパルス状に、 光, X線, 電子, イ オン, 中性粒子, 陽電子な どの外部励起ビーム Ε 1» を照射した り 、 熱エネルギー E h を加える こ と が行な われている。 これによ り 、 試料表面原子や探針先端原 子の電界蒸発が促進される。 さ ら に、 探針 1 に試料表 面原子を電界蒸発させる に必要な電圧 ( V t h ) よ り も 低い負の電圧 V ' を印加した状態で、 試料表面に外 部励起ビーム E b をパルス状に照射する こ と によって、 該外部励起ビーム E b が照射されたと き にのみ試料表 面原子の電界蒸発が起き る よ う にする こ と ができ る。 同様に、 探針 1 に探針先端原子を電界蒸発させる に必 要な電圧 ( V , v ) よ り も低い正の電圧 を印加し た状態で、 探針先端に外部励起ビーム E b をパルス状 に照射する こ と によっ て、 該外部励起ビーム E b が照 射されたと きにのみ探針先端原子の電界蒸発が起き る よ う にする と もでき ろ さ ら に また、 第 S 図 ( c ) に示すよ う に、 試料 4 の最表面を構成する原子層 5 と その下の原子層 5 ' との間の結合力を弱める効能を有 する物貧の原子層 5 a を試料表面上に吸着させておく ことによって、 吸着物質原子 5 a とそれに結合してい る試料最表面原子 5 と を対にして電界蒸発させること が可能である。 これによ り、 原子間結合力の強い試料 の場合でも、 容易に試料表面原子 5 を一原子ずつ (あ るいは一原子層ずつ) 除去する ことが可能となる。 例 えば、 試料 4 がシ リ コ ン単結晶である場合、 上記の吸 着物質 5 a と しては塩素や臭素およびその化合物が考 大られる。
[0083] 第 7図に、 本発明のさ らに他の一実施例を示す。 本 実施例は、 すでに原子スケールでの表面加工を施され ている試料表面 4 A上の凹凸形状をまた'加工の施され ていない他の試料表面 4 B上に複写する方法に関する ものである。 こ こでは、 第 5 図に示した装置構成を用 いて、 いわゆる S T Mの手法に従って、 試料表面の原 子配列に変化を与えない程度の トンネル電圧 V t を印 加した探針 1 Aおよび 1 B によって試料表面 4 Aおよ ぴ 4 B上をそれぞれ走査し、 探針 1 Aによって試料表 面 4 A上の試料原子 5 Aが存在していない領域 S a の 存在が検知されたら、 この検知信号を直ちに探針 1 B のための垂直方向サーボ回路 8 および探針電圧切換用 スィ ッチ 2. に送り、 その時の探針: L Bの垂直方 泣置 をホール ド してから、 探針 I B に試料原子 5 B を電界 蒸発させる に足 り る負の電圧 V をパルス状に印加 し て上記領域 S a に対応する試料表面 4 B上の領域 S b 内にある試料原子 5 b を電界蒸発させて除去する。 こ の操作によ り 、 試料表面 4 A上の原子スケールでの凹 凸形状を試料表面 4 B 上に高精度で複写する こ と がで きる。 また、 この複写方式によれば、 複写する側の揆 針 1 B を 2本以上に しても上記と全く 同様に機能させ る こ と ができ る。 したがっ て、 探針 1 B の本数を増せ ば、 その数に応じた複数の複写を同時に得る こ と がで き、 それだけ複写能力が向上する こ とは云う までもな い
[0084] 第 8 図に本発明のさ ら に他の一実施例を示す。 本実 施例は、 本発明によ る表面原子加工方法を応用 して原 子スケールでの情報記録を行な う方法に関するもので ある。 なお、 情報記録については、 すでに述べてきた と お りであるので、 こ こでは記録された情報の検出方 法を中心に説明する。 本実施例においては、 探針 1 に 試料表面上の原子配列に変化を与えない程度の ト ンネ ル電圧 V t を印加して、 探針 1 と試料 4 と の間に流れ る ト ンネル電流が常に一定と なる よ う に探針 1 の垂直 方向位置を制御しながら、 該探針 1 によっ てすでに表 面加工 (情報記録) を施されている試料表面領域を走 奄せ しめる - 探針 1 ガ、試料表面上にあ る本来の試料構 成原子 5 と は異なる種類の原子 (例えば、 探針 1 の構 一 一 成原子 6 ) の上に来たとき、 この場所では電子状態が 他の場所と異なるため、 探針 1 が試料構成原子 5 の上 にある場合に比べて トンネル電流が減少する。 このた め、 探針 1 は トンネル電流が一定となるよう に試料 4 表面に近づく ため、 探針 1 の垂直方向軌跡 Ζ。 が低く なる。 また試料表面原子 5 が存在しない領域では、 探 針 1 の垂直方向軌跡 Ζ。 はさ らに低く なる。 そこで、 この探針 1 の垂直方向軌跡 Ζ。 を検出し、 第 8図 ( b ) に示すよう に、 探針 1 が存在する領域を A, B , Cな る三つの部分領域に分け、 探針 1 が各部分領域内にそ れぞれ所定の時間幅以上存在している場合に、 そのと きの試料表面状態をそれぞれ 1 ビッ ト、 — 1 ビッ ト、 0 ビッ トに対応させて検出する (第 8 図 ( C ) 参照) 。 このよう にすることによって、 原子スケールでの多値 記録並びにその検出が実現できる。 なお、 同様な方法 によ り、 2値の情報記録並びにその検出ができるこ と は云う までもない。
[0085] 第 9 図に本発明のさ らに他の一実施例を示す。 本実 施例は、 第 4図に示した試料表面加工方法を応用 して、 試料 4表面の最も低い部分を基準と してそれよ りも上 方にある試料原子を全て電界蒸発させて除去する こ と によ り、 原子レベルで平坦な表面を得る方法に関する ものであろ。 先ず、 試料 4表靣を S T M ®手法に従つ て探針 1 によ り走査し、 このと きの探針 1 の軌跡 Z を記憶し、 ついで探針 1 に試料表面原子 5 を電界蒸発 させる以上の負の電圧 V を印加して、 該探針 1 が上 記の記憶された軌跡 Z。 を再びたどるよ う に して、 該 探針 1 で試料表面全体を走査する。 その際、 試料表面 の最も低い部分 S。 においては、 探針 1 に印加する電 圧を試料表面原子を電界蒸発させ得ない電庄 Vt に低 下させる。 これによ り、 試料表面の最も低い部分 S o を除いて、 試料の最表面にある一原子層を電界蒸発さ せて除去する こ と ができる。 そ して、 上記と同じ操作 を何回も緣り返すこ と によっ て、 試料表面原子を一層 ずつ電界蒸発させて剥ぎ取ってい く こ と によって、 最 終的に、 試料表面の最も低かっ た部分 S。 を最表面層 とする原子レベルで平坦な試料表面を得る こ とができ る。 この原子レベルで平坦となっ た試料表面は、 新た な表面加工や情報記録を施すための無垢の表面と して 利用する こ とができる。 つま り、 この方法はそのまま 記録情報の消去方法と して利用できるものである。
[0086] 第 1 0図に、 本発明による表面原子加工方法のさ ら に他の 実施例を示す。 本実施例における加工手順で は、 走査型 トンネル顕微鏡 ( S T M) の装置構成を用 いて、 装置を S T Mと して動作させる こ と によっ て試 料 4表面の形状を計測する S T Mモー ド (同図( a )) レ 1 ·^ I- „ τ ¾Ρ 1 *L. «, τ チ.、 At a# 料 4の表面原子を加工する原子マニュプレーショ ンモ _ 一
[0087] —ド (同図(b ) ) とからなる。 同図(a )に示すよ う に、 規則正しい原子配列を有する試料表面 4 と探針 1 との 間に トンネル電流 I t を流すために必要な電圧 V t を 電圧制御回路 1 9 によって印加する。 探針 1 を X方向 に走査したと きの トンネル電流を ト ンネル電流検出回 路 4 によっ て検出し、 これを電流電圧変換回路 2 0 に よって電圧信号に変換する。 この電圧が一定電圧 v c となるよう に Z方向駆動機構 9 によって探針 1 の Z方 ^位置を制御する。 この S T Mモー ドによる試料表面 の形状測定に際しての探針 1 の X方向移動量に対する Z方向位置変化 V: (つま り、 探針 1 の Z方向軌跡) がメモ リ装置 1 2 に記憶される。
[0088] 次の原子マニュプレーシヨ ンモー ド (同図(b ) ) に おいては、 探針 1 を X方向に走査しながら、 メモ リ装 置 1 2 に記憶されている探針 1 の Z方向軌跡信号を Z 方向駆動機構 9 に供給して、 探針 1 が記億された Z方 向軌跡を忠実に迪るよ う に、 探針 1 の Z方向位置を制 御する。 このとき、 探針 1 と試料 4 との間には試料表 面原子の加工に必要な電圧 V m を電圧制御回路 1 9 に よって印加する。 表面原子の加工中には、 トンネル電 流 I t の検出は行なわれず、 したがって トンネル電流 I t を一定に保っための制御系の機能は停止されてい る のため, 探針 1 は記億された Z方向軌憨どおり に、 試料表面原子と一定の間隔を保って走査される。 従って探針 1 を走査したままで表面原子の加工に必要 な電圧を探針 1 に印加できるので、 高速な表面原子の 加工を実現でき る。 ただし、 本実施例は、 表面計測の 工程と表面加工の工程と を別に行なうために、 二つの 工程間での原子配列の経時変動が問題となる可能性が ある。 これを防ぐためには、 その主因である温度変動 を抑制するために、 試料 4 の温度を一定に保っための 試料温度制御機構を設けるのが良い。 また試料 4 の汚 染による原子配列の変踅を防ぐために、 試料 4 を真空 中に保持して加工するよう に しても良い。
[0089] 第 1 1 図に、 S T Mの計測と同時に表面原子を加工 するよう にした実施例を示す。 表面原子の状態を通常 の S T Mで計測中に、 探針の横方向走査量 ( X ) に対 応する所定の表面位置で電圧制御回路 2 2 によって表 面原子の加工に必要な電圧を付加するものである。 こ こで、 1原子の単位で表面原子を加工するために、 ま た、 試料 4 と探針 1 との間隔を一定に保ち安定な加工 を行うために、 一原子分の走査時間よ りも短い時間で 表面原子加工用の電圧を付加する必要がある。 また、 上述の構成では表面原子加工用の電圧を付加している 間は、 トンネル電流の検出に適した電圧とは異なるた めに探針の Z方向位置制御ができない。 そ こで、 電圧 保持坷路 2 3 を設け . 表面原子加工用鼋圧の付力 Π中は 探針 1 の Z方向駆動機構 9 への制御信号を保持 (ホ一 ルド) するよう に している。 このような構成にすれば、 S T Mの計測中に同時に表面原子の加工が可能になる。 従って、 実用的な時間で原子一個一個の加工ができる。 また計測と加工との時間的差がないので原子配列の変 動の影饗を受けないという利点がある。 これまで述べ た実施例では、 表面原子の加工のための電気的作用の 付加の例と して、 電圧を付加する場合について示した が、 本実施例の考え方は電流を付加する場合にも同様 にして適用できるものである。
[0090] 第 1 2図に、 第 1 1 図に示した表面原子の加工方法 を利用した原子メ モ リ装置の原理的構成を示す。 規則 的な原子配列を有する試料基板 4は、 基板温度制御用 の基板ホルダ 2 8上に保持される。 基板ホルダ 2 8は、 温度制御回路 2 9 によって一定温度に保たれ、 基板 4 の温度変動を抑制する。 これは、 温度変動による原子 間間隔の変動を防ぐためである。 また、 基板 4、 基板 ホルダ 2 8、 探針 1 、 探針黯動機構 9 は真空チャ ンバ 3 0の中に設置されている。 これは、 基板表面の汚染 を防ぐためである。 安定した原子配列を有する基板 4 へのデータの書込みは、 書込みデータ制御装置 2 5 か ら転送されるデータ を書き込みデータ変換回路 2 4 に よって原子配列信号に変換し、 第 1 1 図に示した表面 ^. -hn -r m I- ± τ の 而 tr蔞认 こ に よ つて行われる。 一方、 データ を書込まれた基板 4表面 からのデータ の読出しは、 基板 4 の表面を S T Mによ つて計測し、 この時得られる原子の配列情報を読出し てデータ変換回路 2 6 によってデジタル信号に変換し、 読出しデータ制御装置 2 7 に転送する こ とによって行 なわれる。 この実施例では、 第 1 1 図に示した実施例 の装置構成を用いたが、 第 1 0 図に示した実施例の装 置構成を用いる こ ともできる。 また、 本実施例では、 読出しと書込みの両方ができる装置構成について述べ たが、 読出 し専用または書込み専用の装置構成と して も良いことは云う までもない。
[0091] 次に、 本発明による表面原子加工方法の有望な応用 例について述べる。
[0092] 本発明による表面原子加工方法は、 原子一個一個の オーダでの加工が可能である こ と から、 先ずは超高密 度記録への応用が考えられる。 以下に、 この超高密度 記録への具体的な応用例について述べる。
[0093] 第 1 3図は、 記録媒体と して単純立方格子を持つ結 晶の ( 1 0 0 ) 面を用いて、 原子配列に沿った情報記 録を行なう方法についての説明図である。 図は、 単純 立方格子結晶の原子配列.を示しており、 1 3 1 が個々 の原子であ り、 1 3 2 が結晶格子を表わしている。 こ の例においては、 記録 卜 ラ ッ クの方向は ( 0 1 0 ) 方 向 (図中の矢印 p の方向) を向いていて - 隣接する ト ラ ッ クは ( 0 0 1 ) 方向 (図中の矢印 q の方向) に存 _ _
[0094] 在する。 すなわち、 記録 トラッ ク を走査するときには ( 0 1 0 ) 方向の走査、 トラ ッ ク間を移動する走査に おいては ( 0 0 1 ) 方向の走査と云う ことである。 な お、 この例においては、 記録面の 2次元正方晶系の基 本並進べク トルを記録に際しての 2次元走査の方向に とったが、 走査の方向と しては、 基本並進ベク トルの 一次結合によ リ作られる この他のべク トルの組合せで あっても良いこ とは云う までもない。
[0095] 第 1 4 図は、 記録面に正六方晶系が現われている場 合の例である。 この例においても走査の方向と して、 基本並進ベク トルを とつても良いが、 それ以外のべク トルの組合せでも基本並進べク 卜ルの 1次結合によつ て得られるものならば良い。
[0096] 第 1 5図は、 記録及び検出手段を媒体面に対して走 査する方法を説明している。 なお、 この図においては、 こ こで説明する走査方法に関する以外の大部分の機構 部分についての図示は省略されている。 ここでは、 記 録及ぴ検出手段と して同一の探針を用いる場合を例に 挙げている。 記録媒体 1 0 4 に対向する探針 1 0 1 は、 媒体表面に沿って、 上記したよう な トラ ック方向ある いは トラック間を走査する。 探針 1 0 1 の速度または 位置はセンサ 1 0 3 よって検出される。 このセンサと して .. mえば . 光干渉計を甩いれば 1 nsi程度の分解能 を得る こ と ができる。 センサからの検出信号は速度検 出器 1 04に入力され、 該速度検出機 1 04はこの入 力信号を元に して、 速度 (方向、 速さ) を表わす信号 を走査制御装置 1 0 5に出力する。 この走査制御装置 1 0 5にはアクセスを行な う べき位置に関する情報も 別系統を通じて入力される。 走査制御装置 1 0 5は、 これらの入力情報を用いて 目的の位置にァクセス し、 記録 トラ ッ ク を的確に走査するための信号を探針铌動 装置 1 0 6に送る。
[0097] 第 1 6図は、 記録及び検出手段を媒体表面に対して 走査する別の方法を示している。 この図においては、 こ こで説明する走査方法に直接関係する以外の大部分 の機構の図示を省略してある。 こ こでも、 記録及ぴ検 出手段と して同一の探針を用いる場合を例に挙げてい る。 記録媒体 1 04 に対向する探針 1 0 1 は、 媒体表 面に沿っ て 卜 ラ ッ ク方向あるいは ト ラ ッ ク間を走査す る。 こ こで示 している装置の特徴は、 探針の速度や位 置を検出するためのセンサを持たず、 代わ り に探針が 検出 した信号を元に して現在の走査の状態を知るため の手段を備えている こ とである。 探針が検出 した信号 は、 雑音低減と信号増幅を行な う信号処理装置 2 0 3 を経た後に、 メモ リ 2 04に一定時間保持される。 メ モ リ の内容は探針の動き に伴っ て常に更新される。 従 つ て フ ァ ー ス ト イ ン フ ァ ース トア ウ ト型のものが効 率的である。 信号解析装置 2 0 5は、 このメモ リ の内 容を常に参照しつつ走査の状況を判断し、 走査の状態 を修正する補正信号を走査制御装置 2 0 6 に出力する。 同装置にはアクセスを行なう位置に関する情報も別系 統を通じて入力される。 これらの情報を用いて同装置 は目的の位置にアクセスし、 トラッ ク を的確に走査す るための信号を探針駆動装置 1 0 6に送る。 このよう なプロセスの一例を挙げる。 一定の速さで走査を行な い、 また、 得られる信号と して自己同期可能なスぺク トル、 すなわち輝線スペク トルを持つ場合を考える。 仮り に、 走査する方向がトラッ クから少しずれたとす ると、 走査によって得られる信号のスペク トルは全体 に低周波側にシフ トする。 このシフ ト量は、 輝線スぺ ク トルの場合は容易に知ることができるので、 これが 最小になるよう に走査を補正する。
[0098] なお、 以上に述べた装置は、 あるセクタ あるいはレ コ ー ドから他のセクタあるいはレコー ドに直接移動す る能力を持っていることは明らかである。
[0099] 第 1 7図は、 結晶表面の原子を除去あるいは表面に付 着させる ことによって記録を行なっている様子を説明 している。 同図 ( a ) は、 -単鈍立方格子の ( 1 0 0 ) 面を記録面に用い、 ある格子点の原子 5— 1 を除去す るこ と によ り記録を行なった例である。 同図 ( b ) は、 表面が正六方晶系の媒体を用いた例であ リ、 1 ビツ ト の記録を行なうのに隣接する 2つの格子点から 2個の - - 原子 5 — 2 および 5 — 3 を除去 した様子を表わ してい る。 もちろん、 3 つ以上の原子を除去する こ と によつ ても同様な記録を行なえる こ と は云う までもない。 同 図 ( C ) は、 S i 結晶の表面に C 1 原子 5 C を一原子 層だけ結合させた記録媒体に記録を行なっ た例で、 あ る部分の断面を示している。 5 — 4 で示される点は表 面の C 1 原子のみを除去する こ と によ り記録を行なつ た部分である。 5 — 5 で示される点は C 1 原子の下の S i 原子も一緒に取 り去る こ と によ り記録を行なっ た 部分である。 これによ リ多値記録も行なえる こ と は明 ら かである。 また、 除去するのが分子であっ ても良い こ と は云う までもない。
[0100] こ こで、 記録媒体表面から原子を除去する方法と し ては、 すでに ^ 1 図を用いて説明 したよ う に、 極く細 い探針 1 を用い、 媒体表面と探針と の間の電界によ り 媒体表面の原子を電界蒸発させる方法を用いる こ と が できる。 また、 探針先端の原子を電界蒸発させる方法 を用いる こ と ができ る。 第 1 図 ( b ) に示したよ う に、 電界を逆転させる こ と によ り 、 逆に探針先端の原子を 電界蒸発させて、 この電界蒸発した原子を媒体結晶表 面の空孔に埋め込むこ と によ り記録を行な う よ う に し ても良い。 この場合、 埋め込む原子を記録媒体を構成 する原子と 同 じものにすれば, 情報の ¾去ある いはォ 一バーライ ト が可能となる こ と も明 ら かである。 また、 探針から電界蒸発させた原子を媒体結晶の表面に付着 させることによつても記録を行なえるこ とは云う まで もない。
[0101] また、 第 5図に示したよう に、 一つの探針駆動系に 記録及び検出手段と しての複数の探針を並列して設け るこ と によ リ、 並列して記録及び検出を行なえるので 記録及び検出の高速化が可能である。 また、 この場合 には、 駆動部を共通と したこ とによ り装置の小型化、 箇略化ができる。
[0102] 第 1 8図は、 情報の消去方法を説明している。 同図 ( a ) は、 記録動作によ り作られた空孔 5 — 1 に原子 5— 6 を埋め戾すこ と によ り情報を消去する様子を説 明している。 また、 同図 ( b ) は、 情報が記録されて いる結晶表面層 5 d の原子を全て除去するこ と によ り 情報を消去する様子を説明している。 この場合、 除去 する原子層数は必要に応じて複数層であっても良いこ とは云う までもない。
[0103] 第 1 9 図は、 前記の原子も し く は分子が規則的に配 列された記録媒体上に確保された記録トラックの様子 を説明している。 同図において、 横手方向に延びる大 きな長方形 1 つがトラッ ク 1 つを表わしている。 各 卜 ラ ッ クは、 先頭に トラ ッ クの起点を表す符号 (イ ンデ ッ ク ス 3 0 1 ) を持っている これに続く残りの部分 (情報記録部 3 0 2 ) に記録すべき情報が記録される が、 この部分は更に詳細な構造を持っ ていて、 情報格 鈉の利便性を向上させている。
[0104] 第 2 0 図は、 全 ト ラ ッ ク の情報記録部が同一の長さ のデー タ部に区切 られている場合の ト ラ ッ ク構造を説 明 している。 ト ラ ッ ク の先頭には、 ト ラ ッ ク の起点を 示すイ ンデッ ク ス部 4 0 1 があ り 、 それに続いて n個 の情報記録部 (これを、 セク タ と呼ぶ) 3 0 2 — 1 〜 3 0 2 — n が設け られている。 各セク タ は、 更に I D (Identification)部 3 0 3 とデー タ部 3 0 4 から成つ ている。 I D部には、 そのセク タ が所属している ト ラ ッ ク を判別する符号と各セク タ を判別するための符号、 それにそのセク タ の使用の可否 (欠陥によ り使用でき ないこ と もある) の情報が記録されている。 デー タ部 には、 装置が記録すべき情報が記録されている。 この 情報には必要に応じて符号訂正コ ー ド を付加しても良 い こ と は云う までもない。 なお、 本方式は全 ト ラ ッ ク の全セク タ が同一の長さ を持っ ているので固定長方式 と呼ばれる。
[0105] 第 2 1 図は、 ト ラ ッ ク によっ てデー タ部が異なる長 さ を持つ場合の ト ラ ッ ク の構造を説明 している。 ト ラ ッ クの先頭には、 ト ラ ッ ク の起点を示すイ ンデッ ス部 5 0 1 があ り 、 続いてホームア ド レス 5 0 2 がある。 こ こ には ト → ッ 々使用の可否 (欠陷が多 く 使用でき ない場合も有 り う る) 、 各 卜 ラ ッ ク を判別する符号、 データ部の長さが記録される。 続いてデータ部を含む レコー ド部 5 0 3 が n個続く 。 各レコー ド部は、 装置 が記録すべき情報を記録するデータ部 5 0 5 と トラッ ク内における各レコー ドを判別する符号等を記録する レコー ド制御部 5 0 4 とから成る。 ただし、 先頭のレ コード部 (レコー ド 0 ) は、 媒体欠陷救済などの特別 な目的に使われる こともある。 この方式は、 トラ ッ ク によってデータ部 5 0 5の長さが変えられるので可変 長方式と呼ばれる。
[0106] 次に、 トラッ クの一部に欠陥が存在し、 記録が正常 に行なえない部分がある場合の対策について述べる。 これは、 固定長方式と可変長方式とで若干異なるが、 基本的には欠陥部に替わる記録領域を指示することで ある。 固定長方式においては、 データ部に欠陷が存在 するセクタ の I D部にその旨を示す符号と替わ りのセ クタの位置を記録する。 替わりのセク タは予めこのよ う な場合に備えて確保しておく 。 可変長方式において は、 トラ ッ ク中に欠陥が存在した場合にはホームア ド レスにその旨を示す符号と替わ りの トラッ クの位置を 記録する。 トラ ック全体を放棄するのは、 可変長方式 においては 卜ラ ッ ク によってレコ ー ド部の長さ が異な る可能性があるので、 替わりの レコー ド部をあ らかじ め確保する ことができないことによる ただし、 同 - トラック内で替わりの レコー ド部が確保できる場合に は、 単にその レ コ ー ド部を使用 しない こ と にする。 欠 陥レコ ー ド部の位置はレ コ ー ド 0 に記録される。
[0107] 第 2 2 図は、 記録媒体である結晶の表面付近にエツ ジデイ スロケーショ ン 5 e (同図( a ))が存在した場合 の救済方法を説明 している。 この場合は、 余分な原子 面 5 f を敢 リ除く (同図(b ))こ と によっ て使用に耐え る表面を作り 出 している。
[0108] 上記した本発明の情報記録方法によれば、 原子レべ ルの状態を利用 して情報を記録するため、 原子 レベル の超高密度な記録装置を実現でき る。 そ して、 微細な 原子レベルの情報記録である上に、 かつ結晶格子の規 則的な原子配列を特定して情報の位置付けを行う記録 であるので、 情報の格納および不揮発性を確保する こ と が可能である。 ちなみに、 本発明の記録装置を用い る と 、 1 0 ミ ク ロ ン X 1 0 ミ ク ロ ンの領域に記録密度 に して約 1 X 1 0 1 5 ビッ ト Z c m2 のメモ リ装置が 実現可能と なる。 また、 原子レベルの記録に要する時 間は、 S T M探針の走査が高速であるため、 原理的に 極めて高速な記録を実現する こ と ができ る。
[0109] 第 2 3 図に、 本発明のさ ら に別の実施例を示す。 こ の実施例は、 本発明になる原子 レベル記録装置を簡易 でコ ンパク トな装置とするために、 記録媒体となる基 板と探針と該探針を移動させるための探針移動機構と 可搬でき るカセ ッ ト型の小型容器に封入 したものであ - 3 - る。 図において、 小型容器 1 0 1 の中に基台 1 0 2 が 納められている。 この基台上には、 基板 1 0 3 が固定 されている。 基板 1 0 3 の表面上には 1個の原子ある いは 1個の原子の塊が除去されてできた穴 1 0 4 を誇 張して示してある。 この穴が情報記録ビッ トである。 また、 基台上には固定台 1 0 5 が固定されており、 該 固定台上には X Y Zの 3軸方向に移動のできる移動機 構 1 0 6 が固定される。 移動機構の先端に絶縁体の固 定具 1 0 7 を介して探針 1 0 8 が固定される。 移動機 構は基本的に 3個の部材から構成される。 すなわち、 X方向移動機構 1 0 6 a 、 Y方向移動機構 1 0 6 b 、 Z方向移動機構 1 0 6 cである。 これらの部材と して は、 ピエゾ素子や磁歪素子や可動線輪等が適している。 図にはピエゾ素子が示してある。 ピエゾ素子は雨端の 電極 (図示せず) に電圧を与える こ と によ り伸縮し、 探針を任意の方向に微動移動させる。 従って、 移動機 構には 6本の リード線 1 0 9 が必要となる。 探針には 溜め 1 1 0 が付き、 ガリ ウムなどの付着物質 1 1 1 が 溜められる。 この溜めには、 付着物質の加熱のためと 探針への電圧印加のために 2本の リード線 1 1 2 が必 要である。 当然ながら、 基板側にも リード線 1 1 3 が 必要となる。 容器の左端側には容器内を真空に引 くた めの接繞 ϋ構が設けられている u ϋ!では弁 1 1 4 が閉 じた状態を示している。 〇 リ ング 1 1 5の付いた真空 - - 引き用のフ ラ ンジ 1 1 6 を真空排気装置 (図示せず) に接続して、 弁 1 1 4 を開ける こ と によっ て容器内は 真空引きされる。 その後、 弁を閉 じる こ と によって容 器内の真空が保たれる。 容器内に金属のゲッ ター膜を 付けた り、 小型のイオンポンプを付ける こ とも有効で ある。 この容器内の真空排気装置に十分な能力がある 場合には、 外部の真空排気装置に関連するものはもち ろん不要である。 容器には約 1 0個の端子 1 1 7 が付 き、 全ての リ ー ド線は容器内でこの端子に接続される リード線の先端の矢印はこれを示している。 端子は容 器の外部に露出しているので、 容器の外部から容易に 各リー ド線に電圧を与えた り、 内部の信号を把握する こと ができる。 本装置で情報が記録され、 また、 再生 読出しされる原理は、 すでに第 1 図で説明した通りで ある。
[0110] 第 2 4 図は、 本発明のカセッ ト型原子レベル加工記 録再生装置の斜視図である。 本図は、 第 2 3図の理解 を容易にするためのものである。 なお、 端子やリー ド 線などは図示を省略されている。
[0111] 第 2 5 図は、 本発明のカセッ ト型原子レベル加工記 録再生装置に使用される移動機構の他の構成例を示す 平面図である。 本構成例では、 2本ずつ計 4本の X方 向および Y方向移勅機構の中心に Z方向移勁機構を置 き、 その下に探針を固定した。 基台 4 0 1 の上に 4本 - 3 - の固定台 4 0 2 が固定される。 X方向移動のために、 2本の X方向移動機構 4 0 3 がぁ リ、 並行ばね 4 0 4 を介して中央支持体 4 0 5 につながる。 同じよ う に、 Y方向移動のために、 2本の Y方向移動機構 4 0 6 が あ り、 並行ばね 4 0 7 を介して中央支持体につながる。 X方向に移動するためには、 右側の X方向移動機構を 縮小させ、 左側の X方向移動機構を伸長させて行う。 Y方向移動についても同様であるこ とは云う までもな い。 なお、 探針の移動機構、 探針 4 0 8、 および基板 4 0 9へのリー ド線は図示を省略してある。
[0112] 第 2 6 図は、 第 2 5図に示した探針移動機構の A— A, 断面図である。 中央支持体 4 0 5の中に Z方向移 動機構 5 0 1 が固定され、 固定具 5 0 2 を介して探針 4 0 8 が固定される。 探針の上部には溜め 5 0 3 があ リ、 付着物質 5 0 4 が溜められる。 本実施例の移動機 構は剛性が高く、 高さ方向の寸法を小さ く できるので、 コンパク 卜で移動精度の高い記録再生装置を提供でき る。
[0113] 第 2 7図は、 本発明のカセッ ト型原子レベル加工記 録再生装置を収納し、 計算機などと結合して実際に記 録再生を行う本体装置の一部断面図である。 本体装置 の筐体 6 0 1 には信号処理制御装置 6 0 2 および真空 排気装置 6 0 3 .力';鈉められており、 また、 約 1 0饌の パネ接点 6 0 4 も設けられている。 接点と信号処理制 御装置は リ ー ド線 6 0 5 で結ばれている。 カセ ッ ト型 原子レベル加工記録再生装置 6 0 6 が本体装置に挿入 されて ロ ジ クハン ドル 6 0 7 で固定される と、 真空引 き用のフ ラ ンジ 6 0 8 が真空排気装置に密着される。 この と き、 両者の接続面間は 0 リ ング 6 0 9 によっ て シールされるので真空漏れはない。 こ こで、 弁 6 1 0 が開け られる と、 真空排気装置によ る排気によっ て、 容器 6 1 1 内の真空度はさ らに向上する。 もちろん、 カセ ッ ト型原子レ ベル加工記録再生装置の内部の真空 排気装置によっ て十分な真空排気が可能な場合は外部 からの排気は不要である こ と は云う までもない。 一方, カセ ッ 卜型原子レベル加工記録再生装置の本体装置内 への揷入によっ て、 端子 6 1 2 も本体側に設け られた パネ接点と接触して電気的な接続がと られる。 かく し て、 計算機 (図示せず) な どの記録再生処理を必要と する外部装置と接続されている信号処理制御装置から の信号によっ て、 基板 6 1 2上に情報が記録され、 ま た、 基板上の情報が再生され読出される。
[0114] 第 2 8 図は、 本発明の原子レベル加工記録再生装置 において、 複数個のカセ ッ 卜型原子レ ベル加工記録再 生装置を装着でき る装置の一部断面図である。 こ の図 は、 第 2 7 図の装置を 2段に重ねた構造を示している。
[0115] [¾では 2個のカセ ッ ト型原子レベル加工記録再生装 置を重ねて装填でき る よ う に した例を示したが、 こ の 方法によれば、 一度に 1 0 0個のカセッ トを装着でき るよう にすることも容易である。 その場合には、 1 0 テラバイ 卜という極めて大きな情報を記録再生できる 装置が実現できる。
[0116] 上述したよ う に、 本発明によれば、 有効表面積が 1 平方 m mという極めて小さな基板に 1 0 0 ギガバイ ト という大きな情報量を記録しかつ再生できるコ ンパク 卜な記録再生装置を実現できる。 そして、 上記した力 セッ 卜型原子レベル加工記録再生装置によれば、 これ を一度に 1 0 0個装着するこ とも容易であ り、 その結 果 1 0テラバイ トという極めて大きな情報量を記録再 生できる装置が提供できる。
[0117] 次に、 本発明の原子レベルでの表面加工方法を微細 半導体素子の製造に応用 した実施例について述べる。 第 2 9 図は、 本発明の表面加工方法を用いて n型電界 効果トラ ンジスタ を作製する場合の工程を示したもの である。 先ず、 半導体結晶表面に長さが Lで幅が Wの 能動領域となるべき領域 5 3 の両端に高濃度 n型領域 5 4 を予めイオン注入及ぴァニール工程で作製してお き、 化学処理と超高真空中の熱処理によ り領域 5 3 の 清浄表面を作製する。 その後 S T M探針 5 5 を用いて 領域 5 3 の原子像観察を行ない、 不純物原子を埋め込 も、べき位置の確認を行なう その後所定の瀵度の不純 物原子 5 6 を S Τ Μ探針 5 5 を用いた電界蒸発及び表 面付着の現象を利用 して不純物導入すべき位置に埋め 込む。
[0118] 半導体基板結晶に対する上記の工程を、 第 3 0 図に 示した超高真空チャ ンバ 5 7 内にて行ない、 当該基板 結晶 5 2 を搬送路 5 8 を経由 して、 結晶成長炉 5 9 内 に移動させる。 結晶成長炉 5 9 内において、 基板結晶 5 2 と同一の結晶を数原子層成長させ、 プロセス完了 とする。
[0119] 尚、 不鈍物原子を導入する原子位置は不純物原子が 所望の導電型を実現する位置を選ぶ必要がある。 この こ とは化合物半導体結晶中に不純物原子を導入する と きに特に重要であ り、 例えば G a A s に S i を導入し n型半導体とする場合 S i は G a原子と入れ替わるよ う に導入する必要がある。
[0120] なお、 第 3 1 図に示すよ う に、 集積化された半導体 素子 1 0 を作製する場合には、 そのマ スクパタ ン に対 応して、 チップ数と同数の S T M探針 1 1 をそれぞれ 対応した間隔および位置に配置して用いる こ と に よ り、 並行して処理を行なわせれば、 素子作製時間を大幅に 短縮する こ と が可能となる。
[0121] このよ う に、 本発明の表面加工方法を微細半導体素 子の作成に利用する こ と によ り、 不鈍物原子の镳度及 び空間的位置を極めて正確に锎御しながら導-入する z と が可能とな り、 半導体素子の動作電圧を 1 0 0 %正 確に制御する ことが可能となった。 又、 不鈍物原子位 置を能動層領域内で秩序正し く並べることが可能にな つたため、 キャ リ アの不鈍物原子散乱が大幅に低減さ れキヤ リア移動度がおよそ 1桁大き く なる効果が確認 された。 また、 不鈍物原子を導入する位置を 1原子レ ベルで正確に決定できるため、 不鈍物の濃度及び電気 的な活性化率は 1 0 0 %設計値通り に実現するこ と が 可能である。
[0122] 次に、 本発明の表面加工方法を量子細線の作成に応 用した実施例について述べる。
[0123] 第 3 2図に、 本発明による量子細線の作製方法を示 す。 表面清浄化した G a A s ( 1 0 0 ) 基板 7 1上に 分子線成長法を用いて超高真空下で A l G a A s 7 2 を基板温度 6 0 0度で 5 0 n m成長した後に、 基板を 大気にさ らすことなく 引き続き走査トンネル顕微鏡の 探針と A l G a A s との間に約 1 O V / n mの電界を 加えて原子一個一個を敢リ除く という操作を繰返して、 深さ 2 n m, 幅 2 n m程度の溝 1 3 を加工した。 この 基板上に基板温度 6 0 0度で G a をクヌー ドセンセル を用いて 1原子層程度の G a層 7 4 を蒸着し、 その後 この基板温度で約 2 0 0秒保つことで、 化学的に活性 な溝の隅付近の G a層 7 5 のみを残し他の G a層は熱 |¾離に よって再蒸癸させろ。 この基板に同一基扳温度 でクヌードセンセルを用いて A s を蒸着すると G a が 存在する領域にのみ G a A s 7 6 が成長する。 このよ う に して、 細い溝に沿った量子細線が作製可能となつ た。
[0124] 次に、 本発明の表面加工方法を用いて量子干渉素子 をの作製する方法について述べる。
[0125] 第 3 3図は、 本発明による量子干渉素子の作製方法 を示したものである。 先に示した量子細線の作製方法 と同様な方法を用いて、 同図 ( a ) のよ う な形状の量 子細線 8 1 を形成する。 その後に、 従来の G a A s の M E S F E Tの作製プロセスを用いて、 珪化タ ンダス テンのゲー ト 8 2、 ソース 2 3、 ドレーン 2 4 の各電 極を形成し、 平面配置の量子干渉素子の作製が可能と なった。 この素子は微小な電圧信号で大きな電流変動 を生じさせるこ とが可能で、 従来の電界効果 トランジ スタ に比べて相互コ ンダク タ ンスで約 1 0倍、 遮断周 波数で約 3倍であっ た。
[0126] 第 3 4 図は、 本発明による量子干渉効果を用いた差 動増幅素子の作製方法を示したものである。 まず、 先 に示した量子細線の作製方法を用いて、 基板表面上に 量子細線 9 1 を形成する。 その後に、 従来の G a A s の M E S F E Tの作製プロセスを用いて、 珪化タ ンダ ステンのゲー ト 9 2 および 9 3、 ソース 9 4、 ド レー ン 9 5 の各電極を形成し、 差動增頓素子を作製した。 この素子は微小な電圧差で大きな電流変動を生じさせ - - る ことが可能で、 従来の電界効果 トランジスタ に比べ て相互コンダクタ ンスで約 1 0倍であっ た。
权利要求:
Claims請求の範囲
1 . 加工を施すべき試料の表面に対向 して尖端を有 する探針を配置 し、 該探針と上記試料と の間に、 上記 試料を構成する原子または上記探針を構成する原子を 電界蒸発させる に足 り る電界を形成するための電圧を 印加して、 上記試料を構成する原子を電界蒸発させて 試料表面から離脱させる かまたは上記探針を構成する 原子を電界蒸発させて試料表面に付着させる こ と によ つ て、 上記試料表面に原子スケールでの加工を施すこ と を特徴とする表面原子加工方法。
2 . 加工を施すべき試料の表面に対向 して尖端を有 する探針を配置し、 該探針と上記試料と間に上記試料 表面の原子配列に変化を与えない程度の電圧を印加し て、 上記探針と上記試料と間に流れる ト ンネル電流が 一定と なる よ う に上記試料表面に対して垂直方向にお ける上記探針の位置を制御しながら、 上記探針を上記 試料表面に対して平行方向に走査せしめ、 この走査過 程の途中において、 上記試料を構成する原子または上 記探針を構成する原子を電界蒸発させる に足 り る電界 を形成するための電圧を上記探針と上記試料と の間に パルス状に印加して、 上記試料を構成する原子を電界 蒸発させて試料表面から離脱させる かまたは上記探針 を構成する原子を電界蒸発させて試料表靣に村着させ る こ と によっ て、 上記試料表面に原子スケールでの加 - 4ο - ェを施すこ と を特徴とする表面原子加工方法。
3 . 加工を施すべき試料の表面に対向して尖端を有 する探針を配置し、 該探針と上記試料と間に上記試料 表面の原子配列に変化を与えない程度の電圧を印加し て、 上記探針と上記試料の間に流れる トンネル電流が 一定となるよう に上記探針の上記試料表面に対して垂 直方向における位置を制御しながら上記探針を上記試 料表面に対して平行方向に走査せしめ、 この走査に伴 う上記探針の上記試料表面に対して垂直方向における 位置の変化を画像情報と して上記試料表面の状態を画 像化して表示するよう に構成された走査 トンネル顕微 鏡を用いて、 上記探針の上記した走査過程の途中にお いて、 上記探針に上記試料に対して上記試料を構成す る原子を電界蒸発させるに足り る負の電圧をパルス状 に印加して上記試料構成原子を電界蒸発させて試料表 面から離脱させる力、、 または上記探針に上記試料に対 して上記探針を構成する原子を電界蒸発させるに足リ る正の電圧をパルス状に印加して上記探針構成原子を 電界蒸発させて試料表面に付着させるこ と によって、 上記試料表面に原子スケールでの加工を施すこと を特 徴とする表面原子加工方法。
4 . 加工を施すべき試料の表面に対向して尖端を有 する探針を配置し、 該探針と上記試料と間に上記試料 表面の原子配列に変化を与えない程度の電圧を印加し て、 該探針と上記試料と間に流れる トンネル電流が一 定となるよ う に上記探針の上記試料表面に対する垂直 方向位置を制御しながら、 上記探針を上記試料表面に 対して平行方向に走査せしめ、 この走査に伴う上記探 針の上記試料表面に対する垂直方向位置の変化を記憶 させ、 次いで上記探針を上記走査軌跡に沿って再び走 査させかつ上記探針を上記の記憶された垂直方向軌跡 に沿って移動させながら、 上記試料と上記探針との間 に、 上記試料を構成する原子または上記探針を構成す る原子を電界蒸発させるに足り る電界を形成するため の電圧を連続的も し く はパルス状に印加し、 もって上 記試料を構成する原子を電界蒸発させて該試料表面か ら雜脱させるかまたは上記探針を構成する原子を電界 蒸発させて上記試料表面に付着させる こ と によっ て、 上記試料表面に原子スケールでの加工を施すこ と を特 徴とする表面原子加工方法。
5 . 探針と試料との間に流れる ト ンネル電流が一定 となるよう に制御しながら上記探針を上記試料表面上 で走査したと きに得られる上記探針の垂直方向軌跡を 特定の走査領域にわたって記憶し、 次いで上記探針を 上記の記憶された探針の走査軌跡に沿って再び走査さ せかつ上記探針を上記の記憶された垂直方向軌跡また は該軌跡を変調した ¾直方向軌 ¾:に沿って移動させな がら、 上記試料と上記探針との間に、 上記試料を構成 する原子または上記探針を構成する原子を電界蒸発さ せるに足り る電界を形成するための電圧を連続的に印 加し、 もって上記試料を構成する原子を電界蒸発させ て該試料表面から離脱させるかまたは上記探針を構成 する原子を電界蒸発させて上記試料表面に付着させる かして、 上記試料表面に原子スケールでの加工を施す こ と を特徴とする表面原子加工方法。
6 . 上記試料を構成する原子を電界蒸発させると き には上記探針に上記試料に対して負側の電 を印加し、 上記探針を構成する原子を電界蒸発させるときには上 記探針に上記試料に対して正側の鼋庄を印加する こ と を特徴とする請求項 5 に記載の表面原子加工方法。
7 . 探針と試料との間に流れる トンネル電流を一定 にするよう に、 上記探針を上記試料表面上で走査した ときに生ずる上記探針の上下動を画像化する走査 ト ン ネル顕微鏡において、 上記 トンネル電流を一定とする 様に上記探針を上記試料表面上で走査している過程に おいて、 上記試料に対して上記試料を構成する原子が 電界蒸発する以上の電界を発生する負の電圧を上記探 針にパルス状に印加するか、 あるいは、 上記試料に対 して上記探針を構成する原子が電界蒸発する以上の電 界を発生する正の電圧を上記探針にパルス状に印加す るこ と によって、 上記試料を構成する原子あるいは上 記探針を構成する原子を電界蒸発させて上記試料表面 を加工する こ と を特徴とする表面原子加工方法。
8 . 探針と試料との間に流れる トンネル電流を一定 とする様にして上記探針を上記試料表面上で走査した と きの上記探針の軌道を特定の走査領域に渡って記憶 し、 上記試料に対して上記試料を構成する原子が電界 蒸発する以上の電界を発生する負の電圧を上記探針に 連続的に印加しながら、 あるいは、 上記試料に対して 上記探針を構成する原子が電界蒸発する以上の電界を 発生する正の電圧を上記探針に連続的に印加しながら . 上記探針を上記記憶された探針軌道あるいは一部の該 探針軌道あるいは該探針軌道を変調した軌道上を迪る よう に再び走査させる こ と によって、 上記試料を構成 する原子あるいは上記探針を構成する原子を電界蒸発 させて上記試料表面を加工する こ と を特徴とする表面 原子加工方法。
9 . 上記試料の表面に平行に設置された平板上に複 数個の探針を設置し、 該複数個の探針を上記試料表面 に平行な方向では共通に動かし垂直な方向では独立に 動かす様に構成する こ と によっ て、 該複数個の探針ご と に請求項 7あるいは請求項 8 に記載の表面原子加工 を行なう こ と を特徴とする表面原子加工方法。
1 0 . 請求項 7 から 9 のいずれかに記載の表面原子 加工方法において, 上記探針を構成する物質とは異な る物質を上記探針先端に供給する機構を設けたこ と を 特徴とする表面原子加工方法。
1 1 . 請求項 7 から 9 のいずれかに記載の表面原子 加工方法において、 上記試料と して原子層間がフ ァ ン デルワールス力で結合している層状物質を用いること を特徴とする表面原子加工方法。
1 2 . 請求項 7 から 9 のいずれかに記載の表面原子 加工方法において、 連続或はパルス状の外部励起ビー ムを上記試料および上記探針の一方も し く は雨方に照 射する こ と を特徴とする表面原子加工方法。
1 3 . 請求項 7 から 9 のいずれかに記載の表面原子 加工方法において、 上記試料および上記探針の一方も し く は両方を加熱するこ と を特徴とする表面原子加工 方法。
1 4 . 請求項 7 から 9 のいずれかに記載の表面原子 加工方法において、 上記試料表面の加工に先立って、 上記試料を構成する原子間の結合力を弱める物質を上 記試料表面に吸着させるこ と を特徵とする表面原子加 ェ方法。
1 5 . 請求項 9 に記載の表面原子加工方法において、 原子スケールで加工された試料表面を一つの探針を用 いて上記試料の間に流れる トンネル電流を一定にする 様に走査する過程において、 上記試料表面に原子がな い領域を確認した時のみ、 上記試料に封して上記試料 を構成する原子が電界蒸発する以上の電界を発生する 負の電圧を上記一つの探針以外の探針に印加し、 試料 表面の原子を電界蒸発させる こ と を特徴とする表面原 子加工方法。
1 6 . 請求項 7あるいは請求項 9 に記載の表面原子 加工方法において、 上記探針と上記試料の間に流れる ト ンネル電流を一定にする様に上記探針を上記試料表 面上で走査する過程で、 上記探針に上記試料に対して 上記試料を構成する原子が電界蒸発する以上の電界を 発生する負の電圧を印加して上記試料表面の原子を電 界蒸発させた直後に、 上記探針の試料表面上での位置 を変える ことなく 、 上記試料に対して上記探針を構成 する原子が電界蒸発する以上の電界を発生する正の電 圧を上記探針に印加して、 上記探針を構成する原子を 電界蒸発させるこ と によ り上記試料表面上に上記探針 を構成する原子を付着させる こ と を特徴とする表面原 子加工方法。
1 7 . 請求項 1 6 に記載の表面原子加工方法によつ て作成された試料表面と上記探針との間に流れる ト ン ネル電流が一定となるよう に して、 上記探針で上記試 料表面上を走査した時に生じる上記探針の上下動を、 幾つかの レベル範囲に区切 り、 ある レベル範囲内に存 在する と きそれを一つの記録単位に対応させる こ と に よって記 検出を行なう よ う に したこ と を特徴とす る表面原子レベル記録 · 検出方法。 一 5^ —
1 8 . 請求項 8 に記載の表面原子加工方法において、 上記探針の上記試料表面上の走査範囲内で最も低い部 分を除き、 上記試料に対して上記試料を構成する原子 が電界蒸発する以上の電界を発生する負の電圧を上記 探針に印加して上記試料表面の原子を電界蒸発させる 操作を行なう こ と を特徴とする表面原子加工方法。
1 9 . 原子配列を有する基板と、 S T M用の探針と、 前記探針の駆動機構と、 トンネル電流の検出回路と、 原子の付着、 除去用のための前記探針への電気的作用 を付加する回路と を備えた表面原子の加工装置におい て、 前記 S T M用の探針の移動軌跡を記憶するメモ リ を有し、 記憶された探針の移動軌跡によって探針を走 查しながら所望の位置で原子の付着、 除去用のための 前記探針への電気的作用をを付加する制御回路を設け たこと を特徴とする表面原子の加工装置。
2 0 . 原子配列を有する基板と、 S T M用の探針と、 前記探針の駆動機構と、 トンネル電流の検出回路と、 原子の付着、 除去用のための前記探針への電気的作用 の付加回路と を儋えた表面原子の加工装置において、 表面原子位置の検出回路 ¾有し、 前記表面原子位置の 検出回路で検出される所定の原子位置で原子の付着、 除去用のための前記探針への電気的作用を付加する制 御回路を備えたこ と を特徴とする表面原子力 Πェ装置。
2 1 . 前記基板の温度を一定に保っための基板温度 制御手段を備えたこ と を特徴とする請求項 2 0記載の 表面原子加工装置。
2 2 . 表面原子を除去あるいは他の原子を付着した 原子配列を有する基板と、 S T M用の探針と、 前記探 針の駆動機構と、 ト ンネル電流の検出回路と を有し、 前記探針を走査して得られる原子配列信号をデジタ ル の信号に変換するメモ リ読み出 し回路を備えたこ と を 特徴とする原子メモ リ装置。
2 3 . 請求項 2 2記載の原子メモ リ装置において、 書き込み用のデジタル信号を原子の配列信号へ変換す るメモ リ書き込み回路と、 前記原子配列信号によって S T M用の探針へ表面原子除去あるいは原子付着のた めの電気的作用の印加を行う制御回路を備えたこ と を 特徴とする原子メモ リ装置。
2 4 . 前記電気的作用が電圧の付加である こ と を特 徴とする請求項 2 3記載の原子メモ リ装置。
2 5 . 前記電気的作用が電流の付加である こ と を特 徴とする請求項 2 3記載の原子メモ リ装置。
2 6 . 情報を蓄積、 保持する記録媒体とな り う る規 則的、 周期的な原子も し く は分子配列を有する物質に おいて、 原子も し く は分子の規則配列方向に沿って原 子も し く は分子の操作を行なう こ と によ り、 情報の記 録及び検出を行なう手段を有する こ と を特徴とする普己 録装置。
2 7 . 請求項 2 6 に記載の記録装置において、 前記 記録媒体面に対し前記記録手段及び前記検出手段が移 動する速度を検出する速度検出手段と、 あるいは前記 記録媒体面に対する前記記録手段及び前記検出手段の 位置を検出する位置検出手段とのいずれかまたは雨方 を有するこ と を特徴とする記録装置。
2 8 . 請求項 2 6 に記載の記録装置において、 前記 記録手段及び前記検出手段は前記記録媒体の表面に現 われる 2次元結晶格子の所望の結晶方位に沿って、 前 記結晶表面の、 一つあるいは複数個の原子も し く は原 子群、 一つあるいは複数の分子も し く は分子群の除去 あるいは付着を行なう こ と によ リ 2値あるいは多値情 報の記録及び検出を行う こ とを特徴とする記録装置。
2 9 . 請求項 2 6 に記載の記録装置において, 前記 記録手段及び前記検出手段は前記記録媒体の表面に現 われる 2次元結晶格子の所望の結晶方位に沿って、 前 記結晶表面において、 異種原子も し く は分子の除去あ るいは付着を行なう こ と によ り 2値あるいは多値情報 の記録及び検出を行う こと を特徴とする記録装置。
3 0 . 請求項 2 6 に記載の記録装置において、 前記 記録手段及び前記検出手段は前記結晶表面の所望の結 晶方位に沿って、 前記結晶表面の分子の化学反応、 あ るいは分子構造の变化によって情報の記録及び椟出を 行なう こ と特徴とする記録装置。
3 1 . 請求項 2 6 に記載の記録装置において、 前記 記録手段及び前記検出手段は単一あるいは複数の微細 な電極針と前記記録媒体面との間に印加した正負の電 界によ り原子も し く は分子を電界蒸発するこ と によ リ 情報の記録及び検出を行なう こ と を特徴とする記録装 置。
3 2 . 請求項 2 6 に記載の記録装置において、 前記 検出手段は前記記録媒体面に記録された情報を電流、 電圧、 電界、 磁界、 力、 静電容量、 熱、 温度、 音響、 光、 歪波からなる物理量群から選択される少な く とも 1 つの物理量の変化を検出する こ と によ り情報の検出 を行なう こ と を特徴とする記録装置。
3 3 . 請求項 2 6 に記載の記録装置において、 前記 記録媒体面に前記記録手段によ り前記記録媒体面に生 じた原子あるいは分子の欠損部に原子も し く は分子を 再配置する こ と によ り情報の消去を行なう手段を有す る こ と を特徴とする記録装置。
3 4 . 請求項 2 6 に記載の記録装置において、 前記 記録媒体面の原子も し く は分子の一層あるいは複数の 層を除去する こ と によって情報消去を行う手段を有す る こ と を特徴とする記録装置。
3 5 . 原子レベルで加工される平坦な基板と、 この 基板に電圧をかける こ と によって 1掘の原子か 1 Hの 原子の塊を取るか付けるかして記録再生する探針と、 この探針を平面的あるいは空間的に移動できる探針移 動機構と を可搬できる小型の容器に収納したこ と を特 徴とするカセッ 卜型の原子レベル加工記録再生装置。
3 6 . 半導体結晶中に予め定めた導電型の能動領域 を形成する工程において、 S T M探針と能動領域とな る清浄表面に位置する所定の原子間に高電界を印加し 当該原子を電界蒸発せしめた後、 これによ り発生した 原子の空席において予め定めた能動領域の導電型を実 現する不鈍物原子を S T M探針によ り埋め込み最後に 上記清浄表面全体に上記半導体結晶と同一又は異なる 半導体結晶層又は絶緣物層を形成する こ と を特徴とす る半導体能動領域形成方法。
3 7 . 第一の半導体基板表面上に幅 1 0 n m以下、 溝の深さ 1 0 n m以下の微細な溝をほり、 この溝の中 にこの半導体よ り も禁制蒂幅の小さい第二の半導体を 埋め込むこ と によ り量子細線を作製する こ と を特徴と する量子細線作製方法。
3 8 . 請求項 3 7 に記載の量子細線作製方法におい て、 上記の溝の加工を上記第一の半導体基板表面と こ れに対向させて配置した琛針との間に高鼋界を印加す るこ と によって生じる上記第一の半導体基板の表面原 子の電界蒸発現象を利用 して行なう こ と を特徴とする 量孑細縝作製方法-
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